黒崎京子の読書ブログ

本を読む はんなりとゆるりと凛として毅然と桔梗のように清楚に

誰かを抱きしめるために~受け継がれていくもの

誰かを抱きしめるために

誰かを抱きしめるために

図書館で、何となく背表紙をみて選んだ本。

時々、意味もなくふと手にした本を借りてみたりする。

失礼だが、あまり期待もせず、軽い感じだと思って読み始めたのだが、

 

なかなか、鋭いところを突いてくるし、言葉の選び方が惹きつけられる。

何よりも、自分の母と、自分の生き方と、そして娘に息づき始めたアイデンティティと、受け継がれていく本当の大切なことを

井上さん親子から再確認させて貰った気がした。

社会貢献、税金で学校に出して貰ったから、世の中の人々に恩返しを。

必ず赤飯。

コンビニ冷蔵庫に頼るのではないことを、そっと訴える母の心。それを心情を理解しつつも、臨機応変をさりげなく説く娘。

「何とかなるよ」と、言って、子のために体を張って尽くす母と、そのことを理解しながらも黙って見守る娘。

すばらしい家族の絆の物語です。

ノンフィクションなのですが・・・・。